【2024年版】これまでに掲載した事業所だより
2024年9月掲載
【GoToウィスキー】
『バーボンいろいろ』…最近バーボンウィスキーにはまりまして、テネシーウィスキーでもあるジャックダニエルを含めて、さまざまに飲み比べています。飲みやすさでは「メーカーズマーク」、甘さでは濃厚さで「ウッドフォードリザーブ」、そして手軽さで「ジャックダニエル」。有名どころでも「フォアローゼズ」「ジムビーム」「ワイルドターキー」は苦手です。もちろん「ブラントン」は別格扱いです。「IWハーパー」もハイボールではおいしいですね。
【GoTo読書…最後にえっ!となる作品3選】
『私たちが星座を盗んだ理由』…北山猛邦の短編作品。各短編の雰囲気が全く違う、それでいてどれも最後驚かされるエンタメ小説。バラエティに富んだ話が詰められていて、あっというまに読了。表紙はメルヘン風ですが、中身は衝撃です。
『クールキャンデー』…若竹七海の作品。濡れ衣を着せられた兄を助けるために妹が奔走する兄妹愛ミステリーかと思いきや、最後は…という作品。倫理観って人によって違うけど、身内ゆえかの倫理感の重なりも怖かった。ポップな文体だけに、衝撃もひとしおです。
『儚い羊たちの祝宴』…米澤穂信の短編集。上流階級・一族・甘美かつ不気味な雰囲気。「暗黒女子」のような人こそがホラーという作品。時代や舞台が明治時代のような文体で重厚感と美しい表現の作品。だからこそ、突然ホラースイッチが入る急展開がポイント。また、最後の着地点がどれも予想できないところも魅力ですね。「氷菓(日常ミステリー)」「黒牢城(歴史ミステリー)」「折れた竜骨(ファンタジーミステリー)」と同じ作者とは思えない引き出しの多さを感じました。
2024年8月掲載
【GoToアイドル】
『超ときめき♡宣伝部』…TikTokなどSNSでバズっている「最上級にかわいいの!」の楽曲にはまってしまいました。ももいろクローバーZから去って5年、同じスターダストアイドルに戻ってきてしまうとは…て感じです。今回はあくまでも楽曲が対象で、本人たちのことはあまり詳しくないのですが、たまには若者文化にもふれないといけませんね。
【GoTo読書…感動した作品3選】
『お探し物は図書室まで』…青山美智子さんの作品。「赤と青とエスキース」もよかったのですが、この作品は"気づき"をくれる物語が詰まった短編集です。誰かが背中を押してくれるのではなく、気づかせてくれたことに対し自分が一歩進むという苦くもあたたかなエピソードに初心にかえらせてくれました。
『砂漠』…伊坂幸太郎の作品。大学生のお話です。自分にもありましたが、こんな大学生活をしたかったなというのが第一印象。若い時の気持ちを忘れず、前向きに生きていきたいと思える作品でした。
『ミカエルの鼓動』…医療ロボットを扱う名手である天才医師と、あくまでも従来の外科手術に長けた天才医師が、心臓手術を控えた少年を巡って対峙する物語。医療の未来と人の心とは、が問われる内容でした。主人公の心境が丁寧に描かれていて、人の命を救いたい想いは同じでも、アプローチの違いや価値観、患者との関係性など複雑な要素もからみあった中での変化が共感できる部分も多く、感動の作品でした。
2024年7月掲載
【GoToウィスキー】
『グレンアアラヒー』…奈良のBARで勧められた濃厚タイプのウィスキーです。甘さと深さのある味わい、瓶もカッコイイ!と文句なしです。一人、暗い部屋で音楽を聴きながらストレートかロックで飲むのが最高です。
【GoTo読書…上半期印象に残った3選】
『君のクイズ』…早押しクイズの最終決戦で、問題が読まれる前に正解した対戦相手の謎を追うミステリーです。自分がクイズ好き、ミステリー好きなので、すごく楽しめた作品でした。ミステリー要素も納得感があり、珍しさも相まっておすすめです。個人的には謎解き部分の本質は気づいてしまいましたが、それでもクイズ好きにはたまらない作品でした。
『涜神館殺人事件』…超能力者に霊能力者などオカルトな登場人物が集まる中で本格推理小説が描かれるというこれも不思議なミステリー。主人公がいかさま霊能力者、その相棒となる人物が超能力を見抜く専門家というのもすごい。ホラーやオカルト要素中心ではなく、現実的な観点から物語が展開するのもおもしろかったですね。色物と思いきや、きちんとしたミステリーで、最後なんか感動してしまうという…。タイトルとあらすじでは絶対に展開が読めない内容です。
『この闇と光』…この作品も、読み進めていくと「?」となる展開。タイトルが示すとおり、暗闇の世界から光の世界に反転したとき、????…?となるお話。特に前半は盲目の少女が中世のヨーロッパでやさしい父親に愛されて育てられるという乙女チックなメルヘン作品なのですが、途中から世界が変わる衝撃。こんな作品もあるのだと感心しました。
2024年6月掲載
【GoToウィスキー】
『ダルモア12年』…ふくよかな濃厚さと甘くてビターな飲みやすさが最高のシングルモルトウィスキー。ロックで飲むのにはまっています。食後の読書時間のおともに外せません。部屋の照明なんかにも凝りたくなる高貴な一杯におすすめです。
『余市』…バーで飲んだ銘柄で、購入してみました。ほどよいスモーキーさが漂うしっかりした味。ハイボールでもいけます。お肉料理の食中酒に最高でした。スコッチ好きにはおすすめ。
【GoTo読書】
『存在のすべてを』…2024年本屋大賞3位の作品。二重誘拐事件を発端に、ミステリーかと思いきや、深い物語でした。人の思い、自分のありかた、不条理な世界…派手な展開こそありませんが、静かに登場人物の人生が描かれたよい作品でした。絵画の世界も描かれているのですが、すごく世界の色彩が薄い印象が離れないまま読み続けていました。なんかみんなの人生が真っ白なキャンバスに描かれている感じです。本の装丁も真っ白だから?かも。重厚感があって読むのにエネルギーはいりました。
『殺人出産』…また村田沙耶香さんの作品。死んだ人を食べて新たな生命を生む世界観の「生命式」に対して、この作品は10人出産すれば1人の殺人が認められる世界観。どちらも少子化の背景から生まれた価値観であり、もしかしたら数年後には実現しているのかも…と思わせる作者の描き方がうますぎます。自分の価値観が揺さぶられる読書中の時間が至高です。だから読書はやめられませんね。
2024年5月掲載
【GoToウィスキー】
『アラン』…スコッチのシングルモルトウィスキーにはまりました。アラン10年は甘くてハイボールで飲むのが最高です。ウィスキー関連の動画ばかり見て日々勉強です。奥が深いけど、健康にはいかがなものでしょうか…。個性の強いものでは「アードベッグ」もピート臭さと続く甘い味わいに病みつきです。
『ブラントン』…アメリカンウィスキーでのお気に入り。これも甘口のバーボンです。キャップが騎馬になっていて、6種類あるそうです。集める気はありませんが…。瓶の形もおしゃれで、高級感があります。ロックでもハイボールでもおいしく飲めるので、食後の読書タイムのおともにするのが今の夜の過ごし方です。
【GoTo読書】
『スモールワールズ』…一穂ミチさんの作品。さまざまなタイプの短編が、深い世界を描いていて没入しました。意外とイヤミス的な話も多くてよかったです。兄を殺された妹と刑務所にいる加害者との書簡のやりとりの話は、ほろ苦い感じでよかったです。
『ユリゴコロ』…イヤミス三大女王の一人、沼田まほかるさんの作品。残る二人は、湊かなえさんと真梨幸子さんです。嫌な夢をみたかのようなそれでいて幸福感もある不思議な作品でした。恐怖→悲しみ→幸福という展開による読後感が新鮮でした。
『許されようとは思いません』…自分の中のイヤミスといえば、前述の3人に加えて、この芦沢央さんです。共感できるリアリティさのある作品が多く、自分が実際に体験したかのようなイヤな気持ちになれます。毎回、タイトルがすごい…。
2024年4月掲載
【GoTo海外】
『ベトナム』…外国人実習生関係でベトナムのハノイに行ってきました。観光ではハロン湾クルーズとタンロン遺跡がメインでした。ハロン湾小島の山登りで足がパンパンになってしまい3日ほど足を引きずってました。実習生関係では日本語学校や実習の様子を見学し、真面目な姿勢に感心しました。何かにつけて荒っぽさがない国民性なのかな、と思いました。20年ぶりの海外だったので、空港ではいろいろ手こずったのも思い出です。
【GoTo読書】
『幸福な遊戯』…角田光代さんの作品。「八日目の蝉」が有名ですね。女性目線の醜い感情を描きながら、どこか共感もできてしまう女流作家ならではと感じる作品。完全無欠な人などいない、だから人間って…。というのが感想です。
『成瀬は天下を取りに行く』…本屋大賞の有力候補。内面では悩みや不安を抱えながら、それでもぶれずに生きることを体現する主人公の少女を応援したくなります。我が道を行くだけでもなく、ストイックでもなく、ある意味素直に突き進む姿に心うたれます。大人になったからこそ、大人になって失ったのかもしれない何かを思い出させてくれる素敵な物語です。
『リボルバー』…原田マハさんの作品。「黒い絵」では官能的なドロドロを描いてましたが、この作品はゴッホとゴーギャンという二人の高名な画家にまつわるミステリーが主題です。絵にはあまり造詣が深くないですが、ともに「ひまわり」という作品を描き、一時期はともに過ごしたという2人に興味がわく歴史ミステリーかと思います。
2024年3月掲載
【GoTo神社】
『大安寺』…車の点検中に代車で参拝してきました。境内のいたるところにダルマがいました。癌封じで有名ですね。敷地も広めで、一人ひっそりと散策してきました。同じ日に海龍王寺も行きましたが、ここも由緒ある古寺で雰囲気にひたれる穴場です。今年の干支にちなんでの参拝でした。
【GoTo読書】
『邪馬台国はどこですか?』…歴史好きにはたまらないタイトル。バーで数人が議論(というか一人が珍説を唱え、もう一人が反論する)話なのです。「本能寺の変の謎」「聖徳太子の正体」「明治維新の黒幕」「キリストの復活のトリック」「ブッダの悟りの秘密」など、突飛もない説が説得力あるという不思議。楽しく読めました。
『俺ではない炎上』…「六人の嘘つきな大学生」の浅倉秋成の作品。SNSでなりすましによる殺人犯に仕立てられたおじさんの逃避行と成長物語。やはりSNS怖いですね。相変わらず、二転三転していく展開はすごいです。人の見方って人によって違うというテーマも健在でした。
『いつかの人質』…同じ人が二度も誘拐されるという不思議なミステリー。以前短編を読んだことがある芦沢央の作品。人のちょっとしたごまかしや思い込みの怖さを描くのがうまいですね。幼稚園時と中学生時に二回も誘拐された少女の成長が救いのミステリーでした。浅倉秋成と芦沢央さんは作者そのものが好きになったので、これからも読み続けていきたいと思います。
2024年2月掲載
【GoTo神社】
『伏見稲荷大社』…2024年の初詣は、京都伏見稲荷大社を隅々までまわってきました。稲荷山が思った以上にきつい坂で、体力不足を改めて痛感。でも気持ちのよい参拝巡りとなりました。お守りやお札ではなく、今回は、「清めの砂」や「達成の鍵」などを参拝時に購入してみました。電車で行ったので、読書もはかどり満悦した初詣となりました。
【GoTo読書】
『正欲』…映画化にもなる朝井リョウさんの作品。少し極端ではなるけど、多様化にも含まれないマイノリティは、多様化の中のマイノリティからも疎外される現実、そしてマジョリティ側にいてもうまくいかない人の疎外感。正しさとは何か…を考えさせられます。読後はなんか人生観が広がったかのような気がしました。
『むらさきのスカートの女』…今村夏子さんの芥川賞受賞作。特に事件が起こるわけでもない日常の中で、人を見る視点と見られる視点がいつの間にか逆転するような流れに不思議な感覚になります。変な人に興味をもって追い続けていたら、いつのまにか自分が変だったという感じですね。
『あなたが誰かを殺した』…東野圭吾さんの近作。加賀恭一郎シリーズです。加賀刑事、きちんと仕事します。最後の展開が、どんどんめくれていくような感覚で、読んでいて高揚しっぱなしの後半でした。どの作品もそうですが、ページが止まらない読みやすさはすごいです。
2024年1月掲載
【GoTo釣り堀】
『伊勢』…2023年は釣りの年になりました。しまあじ一尾という残念な釣果でしたが、いろいろハプニングが経験できて楽しかったです。独り立ちまでもう少しというところでしょうか。今年は、よりアウトドアな一年にしたいので、ゴルフにも挑戦です。
【GoTo読書】
『13階段』…高野和明さんのデビュー作。江戸川乱歩賞ということで、先に購入していた「ジェノサイド」より早く読んでしまいました。死刑制度、法の裁きとは、犯罪関係者の心理など、考えさせられる作品。展開のスリリングさとあいまって、今年最初の一冊として満足の本でした。
『夜市』…恒川光太郎さんのホラー小説。といってもドロドロしいホラーではなく、不思議な世界に誘われるホラー小説でした。特にお話しそのものが美しいともいえる世界観をもっていて、怖さとファンタジーの絶妙な作品でした。読後はフリーマーケットや古道を歩きに出かけたくなります。
『カラフル』…森絵都さんの作品。よく本屋でおすすめされている本です。メルヘンチックな雰囲気の中、テーマは重くもあり、生きることに悩んでいる人の背中を押してくれそうな作品でした。人生で道を見失うようなときに読むと、タイトルどおり世界が色づきそうで、さまざまなことを教えられる物語。「西の魔女が死んだ」に通ずるものがありました。
※年末に、7・8年ぶりに大阪の紀伊国屋書店へ行きました。蔵書数の多さが天国ともみえてしまい、思わず大量購入してしまいました。本当に危険な場所です…。